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自然と戯れた活動記録
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時の石

生きてます。(笑)
ツライ。仕事が。(^_^;)
超忙しいのは年度末年度初め目の前・・・だからではないですよね。
なぜかとにかく忙しくて。

で、唐突ですが生存証拠ブログみたいに。

時の人、とかその時その時話題にあがる物事がありますが、
鉱物界でも多いですよね。
特に新鉱物とか 瞬く間にブームに上がったり。

そんな今は昔の新鉱物をたまたま先日撮っていたのでネタに使ってみようと。
 
 
逸見石
時の石_d0318386_15220045.jpg
時の石_d0318386_15221318.jpg
Henmilite  Ca2Cu(OH)4B2(OH)8
モース硬度 2
岡山県高梁市の布賀鉱山で発見された新鉱物で、現在のところ原産地の布賀鉱山のみで産する。
1986年に中井泉さんなどによって発表された新鉱物で、名前は岡山大学の鉱物学者である逸見吉之助と逸見千代子にちなむ。
日本で発見された新鉱物のなかでもひときわ美しい外見を持ち、産出量が少なく極めて珍しいことから有名となった。
これは一般的(?)に採られ始めた当時(だいぶ後)に採集した愛好家からサブチーに送られ、それの1つを頂いた物。
正に 美しいコッパーブルーに魅せられ、鉱物って美しいな。とますますハマった原因(?)の1品。
 
 
似て・・・はいないけど、お次は
大隈石
時の石_d0318386_15300317.jpg
時の石_d0318386_15301536.jpg
Osumilite  (K,Na)(Fe2+,Mg)2(Al,Fe3+)3(Si,Al)12O30
モース硬度 7
黒く見えるけれど、濃青色をした6角短柱状の結晶が大隅石。
鹿児島県垂水市咲花平で1956年に都城秋穂さんによって発見されたケイ酸塩鉱物。
主に流紋岩やデイサイトなどの優白質火山岩中に産する。普通は結晶の大きさは数ミリ程度までである。
マグネシウムが2価の鉄よりも多いものは苦土大隈石と呼ばれるが肉眼での判別は出来ない。
国内では、原産地のほかに 鹿児島県内各地の流紋岩内や岐阜県飛騨市月ヶ瀬や伊豆諸島の神津島などで産する。
現在では世界各地から産出が報告されている様だ。
 
 
こちらは新鉱物ではないけれど、
桜石
時の石_d0318386_15372150.jpg
Cerasite
擬六方柱状になった菫青石(きんせいせき)が分解して絹雲母(きぬうんも)や緑泥石などに変化したもの。
花崗岩が粘板岩に熱変成を与えホルンフェルスに変わった際に 岩石の中に生成した結晶(偽六方双晶)。
それが風化して桜の花模様を現すようになった。
白・淡桃・淡緑色などで、横断面がサクラの花のようにみえるところからこの名がある。
京都府亀岡市にある桜天神は、境内からこの鉱物を産することで有名であるが、
京都府亀岡市稗田野付近に産出するものは天然記念物(稗田野の菫青石仮晶)に指定されている。
こちらの母岩付も持っているが、それもサブチーが昔に自ら採集したおこぼれ。アリガタヤー


で、元と言われる
菫青石
時の石_d0318386_15432999.jpg
Cordierite  Mg2Al3(AlSi5O18)
モース硬度 7
高温低圧型の広域変成岩や接触変成岩、特に泥岩を起源とするホルンフェルスに見られるほか 花崗岩にも含まれることがある。
多色性が非常に強く、観察する角度によって色が群青色から淡い枯草色に変わる。
このことからダイクロアイト(dichroite)の別名もある。(2つの色を持つ石 の意味)
菫青石の六角柱状結晶が分解すると その形を残したまま白雲母や緑泥石に変化する(仮晶)。
そして岩石が風化すると結晶が分離し、その断面が花びらのように見えることから桜石と呼ばれる。

こちら(桜石)もブームになった時があります。
さて、次のブーム石は何でしょうね。(^_^;)
美石探求は続きます。


# by jurijuri555 | 2019-03-10 15:57 | 鉱物 | Comments(8)

北海道のウニ化石③

うーーーーん・・・。どうしてこう忙しいのか、
疲れてゲンナリ、なシーズン。(仕事)
この間転んだのと合わせてか ワタクシも師匠の様に坐骨神経かわかりませんが
痛くて仕方ありません。トホホ・・・
よっこらしょ。と言う時に ギックリなりそうに痛いです。尾骶骨辺りが。(^_^;)
とりあえず整体でも行こうかな~。

さて、今回はカシパン化石の回。

カシパンは、いつから居るのでしょう。
よく見る 海外の「ウニ化石」の中でも キダリスとかブンブクは、
ジュラ紀とか白亜紀の物。 もちろんウニはその前の時代からもいますが・・・。
タコノマクラ目の化石は新生代からが多いので
古い時代にはまだいなかったのでしょう。

約2億年前から進化分岐したウニ達。(もちろん祖先のウニはもっと前から居た)
キダリス類から ガンガゼ類やホンウニ類の正形類が出現。
その後から不正形類が出現、三紀の初めにタコノマクラ類(カシパン)が生まれた。
言わばカシパンはウニの最新型とも言える。

で、流し読みなので誤解しているかもしれませんが、
そのカシパンのなかの ヨツアナカシパンは遺伝子クローニングの時期が他のウニより遅いとか。
つまり、進化の最先端、更なる進化が起こる可能性があるかも?って事???
と研究されている様だ。(研究の意味の読み間違いだったらゴメン)

そのように発生が新生代からで良い化石標本が得られるカシパン類。
薄いだけに割れやすいが、ブンブクやホンウニ類の様に 殻が膨らんで空間が大きくない分
バラバラになったり著しく変形したり、なのは少ない。
なので、色々と観察や研究がしやすいのではないか。と思う。
とは言え、生息環境が違うのか どこからでも出てくる・・・って感じでもないですよね?
モーライでも見たことはないし、他の三紀でもほとんど見たことがない。
ブンブクは、水深200mぐらいまで生息出来るが、カシパンは浅瀬に居るからかもしれない。

しかし、余談だが毎年海にキャンプに行っていた子供時代も ブンプクはもちろん
カシパンさえも 海岸のチャプチャプ区域では見かけた覚えがないな~。
わりと魚獲ったり貝を砂の中から採ったり(アサリ)、潮干狩りではなく、ワイルドに海中から捕獲していたけど・・・。(^_^;)
現在においても、モーライなどの化石地域では、行く時季が悪いのかもしれないけど
ほとんどウニの殻なんて漂着は見ないな~。
意外となんかわかんないけど繊細な生息条件があるのかね???
海底岩盤で砂の堆積がなさそうだしね。(^_^;)
逆に岩岩しててムラサキウニとか居そうだけど、美味い海藻は付いていないのかな。
岩盤と言っても泥岩は不味いのかな。(笑)
エビゴゲとかも石灰質(?)とかが好きで凝灰岩とかに着くって言うもんね。
(ウニとコケじゃ話は違うけど)

と言う事で、意外と出る産地には行けていないので(私が採れていないだけかもしれないけど)
北海道だけではなくて入手しやすい又はたまたま手元に来た道外のも含めたカシパンを
ほとんどの人がハスノハカシパンと思っているのではないかと 見ていると思うが
ジックリ観察したら実は違うよ。と言う話。
 

まずは、いつものブラックパインのカシパン。
北海道のウニ化石③_d0318386_06033006.jpg
中心の口から外側の縁に向い 半径2/3の部分まで真っ直ぐ葉脈(歩体溝)が伸びてて、残りの1/3の部分で三叉に分かれている。
つまり、ホクヨウハスノハカシパン Echinarachnius parma
ただし、化石種としては、
E. humilis 鮮新世
E. ishioi 鮮新世
E. laganolithinus 鮮新世
E. microthyroides 中新世
E. naganoensis 鮮新世/上部中新世
E. plafkeri 上部中新世
E. subumidus 中新世
と言う名があげられているけど。(日本産)
四紀は入っていないので、現世と同じ学名で良いのかな?
 
 
S3Bのカシパン。
北海道のウニ化石③_d0318386_06503197.jpg
くうっ・・・。コレは検体の状態が悪く判別が難しい。
北海道のウニ化石③_d0318386_17450377.jpg
表の花弁はかろうじて薄っすら見れるのですが・・・。裏の葉脈が見れる検体がないので。
三紀なので面白そうなのですが・・・。
ちなみに ハスノハカシパン Scaphechinus mirabilis 系だとしたら、
S. mirabilis  鮮新世~現世
S. tsudai  中新世
S. griseus  更新世~現世
S. raritalis  中新世~鮮新世
などが出ています。
日本考古物標本データベースでは、Scutella nipponica とか
Scutella sp. や Echinarachnius sp. と濁している物も多い。
S3Bは中新世なので、ミラビリスではなさそうですねー?
他のはわかりませんが、S. tsudai は、ハスノハの葉脈先、Yの字の先にあるそれぞれのV割れが見えません。
Scaphechinus griseus はハイイロハスノハカシパンの事です。
これ前にも学びましたよね?
北海道のウニ化石③_d0318386_07551839.jpg
肛門の位置が違います。(あと微妙に花弁の上部の開き方)
 
 
道産のを少し置いといて、
よく見る北関東のカシパン化石。
北海道のウニ化石③_d0318386_07383658.jpg
有名なE西市のです。
四紀なんで、ハスノハカシパンとどこでも書かれているのですが、この検体ではYの先が付着物のせいかハッキリ見えません。
しかし中新世のではないので S. tsudai とは言えません。
又、こちらのは肛門の部分が割れていて、どこにあったのか判断出来ないのですが、
近隣の同じ四紀で出た物は・・・
北海道のウニ化石③_d0318386_07590352.jpg
真横では無くて、殻の上にあります。
ハイイロハスノハカシパン Scaphechinus griseus ですね。
もちろん、両種が出てもおかしくはありません。
 
 
又、有名産地で、富山県のカシパン。
北海道のウニ化石③_d0318386_08141171.jpg

秋田県のカシパン。
北海道のウニ化石③_d0318386_08144973.jpg
どちらも四紀の化石で、どちらも裏の葉脈は同じ、ホクヨウハスノハカシパン Echinarachnius parma
 
 
そして、前回Kさんから頂いた完新世?の半化石カシパン。
北海道のウニ化石③_d0318386_08253178.jpg
ハスノハカシパンなのですが、表の花弁の先、よーく見て下さい。

こちら、現代のビーチコで拾ったハスノハカシパン。の少し開いた頭の花弁「以外の花弁の先」。
北海道のウニ化石③_d0318386_08273402.jpg
固体差(又は地域バージョン)もあるかもしれませんが、点々・・・と開いた管足孔の続きが 短いかほとんど無いです。
しかし、半化石?と言われた物は、全部の花弁の先の点々が長いのですよね~。
こんな短い間にも 進化(?)が・・・。
なので、今後 ヨツアナカシパンが「俺はビッグになるんだーーー!!」と巨大化しても
「私はムツアナカシパンになるのよ。」と繁殖能力を上げる為、五角に逆らい(?)6個の繁殖孔を持つことになっても不思議ではないかも。(爆)
え、そんな話ではない?(^_^;)
 
 
さてさて戻って、道産の小さなカシパン類の話。
I市のAのカシパンだ。
北海道のウニ化石③_d0318386_09281663.jpg
上は私の採集品。下2個はアルビ師匠から頂いた検体だ。
こうして、ウニが好きで調べるなら・・・と頂いた品もある。 ありがたい事です。
あと、ここでは大きなカシパンも出ているが、2種アリ。としてそちらには、Scutella sp.とつけられている。
そちらは物は見ていないのでわからないが、こちらのはさて、何でしょうね。
花弁がそのまま開いて真っ直ぐ。裏の葉脈もどうなってるのか・・・。同じように初めからV字に開いてる???
ちょっと怪しい所だが、大きさから行くと Kewia となるのかな~?
一応、『何にでも幼体がいるので似た種ではその幼体か別種かは見分けはつけづらい。』としているようだが、
K. elongata
K. minoensis が中新世、
K. nipponica
K. parva が、漸新世から出ているそうだ。
和名では「マメカシパン」とか言われているみたいですね。
Aは中新世。エロンガータかミノマメカシパンか・・・。(^_^;)


そうそう!!
献体と言えば、こちらも頂いた 札幌市の地中に埋まっていた
と言うカシパンがありました。(その節は、ありがとうございました。
又、上記の道外のホクヨウ2種も頂き物です。皆様、本当にありがとうございます。)
北海道のウニ化石③_d0318386_17531755.jpg
はい! 立派なハスノハカシパンでした。Scaphechinus mirabilis
足の下に 昔の四紀の化石(?)が埋まってるなんて、ロマンですよね~。
北関東みたい。って、砂地盤、砂上の城、地震の液状化の元ですね・・・。(^_^;)
それはそれでシャレにならない現実ですが。カシパンには罪はない。
ウニ、かわゆす。
 
 
と言う事で、よく見るカシパンにもそこそこ色んな種があるので悩みます。
特に何度も言うけど アメリカのカルフォルニアと太平洋を挟んで~と言う 形態の未確定種も沢山あると思いますよ。
カシパンって言うよりマメウニ系よりにもなりますが・・・。
シュード~とかアストロダプシスとか色々ね。
瑞浪のも 「ボタンウニ」じゃないからねー。(苦笑)
ほんと、ちゃんと研究して。(^_^;) と切に願います。
みなさん苦労しているみたいですね。
http://hiroy.kir.jp/geology/uni.html
実は、このEchinarachnius microthyroidesは北海道でも出ている。地層は三紀、中新世。
(もはやマメカシパンの総称みたいに使われている名で Kewiaの事だけど・・・。
そのままの学名だと上記のホクヨウカシパンの仲間になってしまう。その幼体って事? マメカシパンならKewiaと分類してくれるとわかりやすいんだけど。
で、その別の道内の地のもAのマメカシパンと良く似ている。時代も同じぐらいな事から 今度是非そちらの化石も見てみたいと思っているが。)
こちらは600万年前と書いていますから同じく三紀ですよね。
さて、結果はどうなったのでしょうね。新種発見と認められたのでしょうか。

で、「ウニ学」の最後のウニのうた(「ウニの棘」)ってなんじゃ・・・と気になってて
だれかアゲてると思ったけど 別の自作のウニのうたしかありませんでした。
ミクちゃんのはあった。(笑)


なににせよ、ウニはイイねぇ~♡
うにうにラッタッタ~♪(違?)


# by jurijuri555 | 2019-03-04 17:00 | 化石 | Comments(8)

北海道のウニ化石②

3月、春ですね。(一応?)
高校では卒業式のあった所も多い様です。
とは言え、北海道では桜や梅などまだまだ。
今月いっぱい、いや、4月末まで、暖かかったり雪が降ったり、
まだまだまったく油断出来ない季節です。

さてさて、一部の方にはお待たせしました。(?)
前回よりかなり時間が空きましたが、北海道のウニ化石についての第二弾です。
こちら、前回の振りブログ。
テヘ、1年ぶり・・・ですね。(^_^;)

ほんとトロイもので、お許しを。
そして、クリーニングはまったく進んでいないです。
寝かせるタイプです。(何年寝かせるんだ!!って感じですが。)

とにかく、何ウニなんだ?って言う、同じ地のモーライウニ。
なにせ良い標本が採れなければ、見る事も出来ない。
クリーニング出来ないんだもん。
普通に叩くと 方解石化しているので殻が飛んでガッサガサのバリバリになり、
形しか残りません。(かろうじて、方解石の薄片のみ)
北海道のウニ化石②_d0318386_05211175.jpg
これ、練習用の割れウニ密集ノジュール。
白亜紀のなんかも方解石化しているけど、叩くとポロンと分離するのも多いが(殻はやはりボロボロになるけどね。)
これは粘こい泥岩で、パンパン叩いてもウニは分離しない。(ウニが割れる)

クリーニングスキルなんてまったくないけど、方法としては、スレスレまで切断機で石を切り、
研磨するしかないと思う。
他の練習用標本を
ルーターだと粉まみれになり、粉塵で肺を悪くしそうで、ヒマを見つけては砥石で擦っていたが
超短気なのですぐ飽きた。(苦笑)
業者じゃない限り無理。(道具も)
誰か・・・と他力本願で クリは進んでいない。

んで、とても似たウニが モーライ層の上のT層(鮮新世)でも出る。
で、コレは何ウニなんだい?(名前) と言うのがチョイチョイ仲間内で談義されていたものなのだが・・・。

まずは、三紀と言えば、こちらの方ではリンシアが有名。
リンシアの生息時代は、白亜紀後期から鮮新世まで。と言われている。

有名なU龍のリンシアは、Linthia tokunagai と言われている鮮新世のブンブクウニの化石だ。
他に日本では、L. nipponica
が鮮新世より、
L. praenipponica
L. yessoensis
L. boreasteria が漸新世よりでている様だ。

が、前にコニアシアンさんも書いておられたが、トクナガイとニッポニカはシノニムらしい。
日本古生物標本データでもU龍のにニッポニカと付けられているのある。
又、ニッポニカは吉原さんが付けた為か、どこでズレて来たのか
山形県産の標本には、Linthia yoshiwarai と名前を付けられているのもある。(^_^;)

レポートより、
『日本産Linthia5種すべてを対象に生物測定学的手法を用いて各分類形質の定量的評価を行った所
Linthia nipponicaとLintha tokunagaiは詳細な調査から これらが同一種であることを示唆した。
L. yessoensisとL. praenipponicaはこれらとは別種と思われ L. boreasteriaはL. yessoensisと同種の可能性が示された』
『Linthia nipponicaは、厚さ数十cmの細粒砂層中にパッチ状に集まって産することが多く、
生息場所の同相中に保存されたと考えられる他のウニ類を伴わず、この種を優占種とする独特のウニ群集が存在したようだ。
貝類や有孔虫類等から見ても冷水域の浅海砂底に生息していた事が示唆された。』
つまり現在は4種。後からついたのでトクナガイは消える事になる。
後述の物もシノニムの場合はエゾエンシスが残る。良かったね。蝦夷上等!!(笑)

で、見ているとリンシアは、3-8cmのウニだった(化石が)様だが、
U龍の標本でも5cm前後の物が多いと思われるが、モーライのもT層のも10cm前後にもなりそうな大きなブンブクだ。
しかも、ほとんどがつぶれてかはわからないが、オーバル(むしろ縦長)な標本を多く見る。
なので、別種なんじゃないか。と首をひねっていた。
なにしろ、良い標本がなかなか出ないのとクリーニングが面倒なのはそこそこ共通の悩みだったから。(と思われる。)
しかし気長にコレクションして眺めていると細長タイプと丸いタイプはとても似ているので、同種で良いのではないかと思えてきた。
北海道のウニ化石②_d0318386_06211667.jpg
これは両方共T層の方のウニ。(モーライのも左の様に長細い標本が多い)
丸いのは、U龍のリンシアと比べても とても良く似ている。(大きさ以外)
北海道のウニ化石②_d0318386_06052283.jpg
まずは早くクリーニングしろよ!!!!ってトコなんですが・・・。(滝汗)
なんとか見える部分部分も似ている。
北海道のウニ化石②_d0318386_06063729.jpg
モーライウニの背中の花弁部の管足孔(上画像)と裏花弁(?)腹の五放射、歩帯溝の殻(下画像)。
北海道のウニ化石②_d0318386_06235072.jpg
 
T層ウニの管足孔と歩帯溝。
北海道のウニ化石②_d0318386_06282057.jpg
北海道のウニ化石②_d0318386_06283315.jpg

で!!!!
時代も白亜紀後期からって事で、こちらは以前のO平サントニアン巡検の時に もとろんさんから頂いた物。
北海道のウニ化石②_d0318386_06305384.jpg
ちょい(?)ブッ潰れているが、たぶん間違いないよね???

そして、始新世(漸新世?)のUH町のもゲッツ。 
北海道のウニ化石②_d0318386_06330569.jpg
これは・・・パッリパリの石灰砂岩で厳しい・・・。(汗)
たぶん、Linthia yessoensis
北海道のウニ化石②_d0318386_07103041.jpg
一部見えてる管足孔。
小振りのリンシアだが、モーライウニみたく密集しているノジュール。

大きさについては、オーストラリアのリンシアの一種(Linthia gigas)は、21cmとかあった様だ・・・。(マジ???)
なので、大きいのもアリかも。

どうでしょう?
似ている部分、首をかしげる部分があるけれど、
とりあえず 全体が見えないとやはりなんとも。(^_^;)
てか誰か本職の人、マジで研究して!!(論文あるのかな~?西山先生のとか???)
 
 
別の練習標本(モーライウニ) 砥石で擦っていたやつだが、老眼で見えなかったが こちらにもハイアライト?が付いてて中断。
北海道のウニ化石②_d0318386_06493186.jpg
北海道のウニ化石②_d0318386_06494974.jpg
蛍光はしない。気付かずに擦ってしまったから?(爆)

と言う事で、相変らずグダグダでブンブクは進んでいません。テヘー

(次回、カシパンの回も予定しております。)


# by jurijuri555 | 2019-03-02 07:00 | 化石 | Comments(4)

瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」

温かくなって雪が融けるのは、春待ち遠しいどさんこにとっては嬉しい事なのですが、
夜に又冷えて凍るとツルツルで危険です。
それは車の運転もそうですが、歩行者にとっても同じくで、
仕事の終わりに ゴミを外のゴミ庫に捨てに行こうとして 夜で暗くて足元が見えず、
黒いから融けて出たアスファルトだと思い込んでいたら その上に氷が張っていた様で
思いっきり滑って転んでお尻を打ちました。トホホ...
逝っちゃったかと思いましたよ。(苦笑)

そう言えば、年賀状に 転んで手首を折りました。と書いていた友人が居ました。
年寄りアルアルですが、転ぶ時に手を付くのは良い事ですが(?)
歳で骨密度スカスカで骨折も多くなるのですよね・・・。(私も1cm背が縮みました)
気をつけなければいけませんね。(^_^;)

さて、なんだか色々と追加する事が多くなってしまい
どうにもこうにもいっぺんには盛り込めなくなって来ました。(大汗)
モーライの事なのでモーライのウニ化石の事にも触れたかったのですが
ちとこちらは瑪瑙では無くて方解石化なのもあってズレる事もあり、
又別の事でウニの種類やら種名やら色々とぶち込む事も出て来たので
申し訳ないけれど コレはこれで前回(去年のブログ)の「北海道のウニ化石」の第二弾として別枠でブログりたいと思います。
今しばらくお待ち下さいませ。

モーライの瑪瑙はオパールなのか。
まずは、山瑪瑙は火山性の熱水より出来た物。で、まんま瑪瑙で良いと思います。
私が注目しているのは海底の堆積内で出来た海瑪瑙、否(?)、珪素の鉱物。

先日の海歩きで拾った二枚貝入りノジュール割ると パッカーンとオオツキガイモドキが出て来ました。
その中身が玉髄化。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_15474839.jpg
貝殻の内側に沿って層になってるので(上部)瑪瑙、かな。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_15513209.jpg
 
又、ワタゾコウリガイ?の塊も見つけましたが、
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_15553902.jpg
こちらも瑪瑙に置換されていました。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_15562778.jpg

こちらはベッコウキララ。かな?
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_15595141.jpg

とても美しいのが、珪化ツノガイですよね。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_15584806.jpg
下のは、オパール化 オーストラリアの二枚貝とウミユリです。
擦れた部分はボソボソしていますが、割れ口はやはりツルツルキラキラしていますね。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16200600.jpg
このツルツルは、非結晶と言う事で 言うならばガラスの割れ口みたいです。
ガラスと言えば、黒曜石の割れ口も切れ味の良いツルツル面ですね。
その黒曜石も実は石英の一種(?)です。(クリストバライト)
化学組成上は流紋岩(まれにデイサイト)で、石基はほぼガラス質で少量の斑晶を含むことがある。
流紋岩質マグマが水中などの特殊な条件下で噴出することで生じると考えられている。
二酸化珪素が約70~80%で酸化アルミニウムが10%強、その他に酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化鉄、酸化カルシウム等を含む。
外縁部と内側では構造が異なる。また、内部に結晶が認められるものもある。
モース硬度は 5。水を 1 - 2% 含む。
プレシャスオパールを作るマイクロメートル球はクリストバル石でできている。と言う文献も見た事あります。

しかし、ツノガイを見ていると
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16464658.jpg
ちょい見づらいけど 層になって輪に巻いています。
瑪瑙ですね。
断面も擦れてるせいもあるけどボソボソ系・・・に感じる。
ただ、のちに筒の中にも珪素が成長しているのが面白い。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16483365.jpg
ポコポコ結晶怪しくキラキラ?
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_04183863.jpg
これも中の土?が珪素で侵され 真ん中がボコン・・・
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_04202182.jpg
ボケたけど、はい、右上~。
これら全部蛍光します。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_04210343.jpg
外より後で、又は内側でゆっくり堆積した珪素は、オパールに近くなっているんじゃないか・・・とか。

実は、瑪瑙も水分を1-2%ほど含んでいると言われます。
先日、ご紹介頂いた顕微鏡画像では、瑪瑙の結晶の隙間にオパールが詰まっている。と書かれていましたが、
『玉髄の破面がスポンジ状をしており そこに多数の互いに連結している小さい孔があり水で満たされている。
瑪瑙は通常の石英と比べて粒子が小さいばかりでなく不純物や水で満たされたマイクロポアーによっても特徴づけられている。
瑪脳や玉髄の水分は OH 水酸化物イオンを含んでいる。
玉髄の水分が 例えば600℃でも全部は逸脱しない。』
と書かれている論文を見ました。(瑪瑙や玉髄の水分で満たされたマイクロポアによる吸熱ピーク拡散作用の実験?より)
オパールではなくて水酸化物イオン水で満たされているみたいです。(どっちが本当か知らないけどね。)

私が最近の(と言っても三紀以降、現在までの話ね)海瑪瑙推しを唱えるのは、
実は水晶(珪素)って、わりとわずかな時間で結晶するのですよね。
物によってはもちろん何十年も何百年もかけて作られた石英もあるかもしれませんが、工業に置いては
人工水晶なんかは、数十日から数ヶ月で出来上がります。(もちろん その条件下で、ですが。)

問題は、その質と条件、って事なのかな~・・・。(珪素の)
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16523826.jpg
これは殻ハゲオウナガイですが、一部珪化しています。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16531561.jpg
に、1粒のシリカ液。ハイアライト?(笑)
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_04273317.jpg
 
こちらは礫(?)を含むノジュール。
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16535841.jpg
の二枚貝の中に
瑪瑙とオパール その③ 「瑪瑙、時々オパール???」_d0318386_16543571.jpg
まさに先日出したメキシコのハイアライトっぽい結晶のが~。(^_^;)
これは長波では蛍光はしませんでしたけど。
蛍光するのは、何か混じっているんじゃないか?(単純に元の方解石とかね。
実は、ベッコウキララの瑪瑙化した部分の「一部」も黄色く蛍光する。)
ってのもあるけど。
ハイアライトオパール自体の定義と言うか 見分けがイマイチなのですが、
その結晶は、非結晶質にも見えますよね。瑪瑙に比べて。

言ってる事わかりますでしょうか?説明が下手ですいません~。
つまり、普通の瑪瑙は、瑪瑙に晶質して終わり。(山瑪瑙)
化石の瑪瑙は、貝の殻が方解石化した。(コレ化石アルアル話ですよね。)
が、海底地層に埋まってる時に 豊富な海中の珪素又は堆積中の珪素が浸み込んで、方解石が瑪瑙に換置された。
更に その内側にまだジワジワと珪素が押し入り、残ってる空間が無いか狭いおかげで
ジワジワゆっくりと押し入ったので 珪素の粒も小さく、並びも整った。
これは、水晶が早く冷えると小さな物しか育たず、ゆっくり冷えると大きな結晶に育つ。と言うのと同じで
温度は山瑪瑙と違って常温での堆積と思われるので そこを「質」に置き換えて考えると
なんとなく 言ってる事がわかって頂けるでしょうか?


うーん。難しいですね。
やはり構造の分析をしてみないとわかりませんね。
瑪瑙かオパールか。
でも面白くないですか???

瑪瑙 時々、オパールが出る・・・となれば面白いですね。


# by jurijuri555 | 2019-02-26 06:00 | 鉱物 | Comments(13)

ハンマー始め

またまた地震があってビックリ。
スッカリ落ち着いた気でいたけれど、考えたらまだ半年も経っていないんですよね。

せっかく、南の方に海水とシロたんの貝殻を拾いに行こうかと思っていたのに
危ないので、久々にモーライに。
ハンマー始め_d0318386_21461875.jpg
今日も日中はプラスの気温で青空も出ていました。

潮も引いていて、下りた所からすぐ岩盤が出ていました。
ハンマー始め_d0318386_21474076.jpg
おー、コレは・・・。
とイソイソと歩くと やっぱり♪
ハンマー始め_d0318386_21483889.jpg
オウナガイ。
早速ガツガツッ。
ハンマー始め_d0318386_21492009.jpg
ボラも入っていました。
ハンマー始め_d0318386_21494536.jpg
ノジュールも沢山落ちていましたが、植物化石の入ったコザ~な物ばかりでした。
でもその中に・・・
ハンマー始め_d0318386_21512091.jpg
実かな~?と思いましたら、割るとこの下に柄みたいなのが付いていたので つぼみかな???

変った瑪瑙も拾いました。
ハンマー始め_d0318386_21541722.jpg
中に何かが入っています。
二酸化マンガン・・・ではないですよね。(^_^;)
(しのぶ石)

これは・・・ウミサボテン?
ハンマー始め_d0318386_21591594.jpg
と 貝に似た木の研磨され品。
ウミサボテンとは、 Cavernularia obesa
刺胞動物の1つ。砂泥質の海底に生息し、棍棒状の細長い群体を作る。生物発光をする。
ソフトコーラルと呼ばれる柔らかな群体を作る八放珊瑚の1つで、円柱形の群体を作り
伸縮が著しく、よく伸びれば50cmにも達するものも 縮めば10cmほどになる。そうです。
昼間は縮んで砂泥の中に潜って姿を見せず、わずかに先端部が顔を出す程度。
夜になると伸び出し、その時にはポリプも長く伸びて触手を広げるんだって。オモロー

ちょいショボイ ハンマー始めでしたが、久々の海歩き 気持ち良かったです。
しかし、まだ崖は氷瀑祭り。
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温かさで露頭もガラガラ崩れていて、危険でした。
 
 
実は、行きに 走っていると隣のレーンに見た事のある車が・・・。
アルビ師匠でした。(笑)
すぐに「今横にいたね。」とメールを送ると 帰りに寄りませんか?とお誘い頂き、
仕事明けの不眠でスッピンだったので、でも新年明けてからまだお会いしていなかったので
ご挨拶にだけ 寄るつもりが、結局は上がり込み(^_^;)
すぐお暇するつもりが結局暗くなるまで化石談義をして楽しんでしまいました・・・。テヘ
お見苦しい姿で 長々と失礼しました。
可愛いカニ化石も拝見させて頂き。
ハンマー始め_d0318386_22130621.jpg
イヤーン見ないで~撮らないで~!!と言うポーズですね。
アサヒガニです。 かわゆい♡

お邪魔致しましたー!
ありがとうございました。

カニと言えば、少し前に サントのカニかな~?
と出した画像。
ハンマー始め_d0318386_22143502.jpg
今度は、チューロのノジュールに見つけました。
ハンマー始め_d0318386_22151075.jpg
サントのより小さいのでピンボケ。(^_^;)
上のもクリ途中ですが、下のはまだクリーニングしていないので ますます良く見えませんが。
考えたら薄殻みたいなのがあるのも ん?て感じだし、何なのでしょうね???
カニなら珍しいそうですよー。じゃ、違いますね~。(笑)

海水も無事ゲット。
しかし、新鮮な貝殻はありませんでした~。困った・・・。


# by jurijuri555 | 2019-02-22 22:30 | 化石 | Comments(14)